お土地の選び方①

例えば、あなたが住みたいとお考えの地域で、

このような分譲地があった場合、

あなたは、A・B・Cの中のどの土地を選ばれるでしょうか?

 

おそらく直感的に、

BかCの土地がいいなと思われたのではないでしょうか?

Aは北側の土地で、日当たりが悪くなりそうなのに対し、

BとCは南が道路となっているため、

日当たりが良さそうですよね。

では、もう少し具体的に条件をつけてみるとどうでしょうか?

 

南道路であるBとCは、土地の価格が坪あたり22万円とし、

北道路であるAは、土地の価格が坪あたり20万円だとしたら、

いかがでしょうか?

 

おはようございます。

シンプルノート彦根スタジオです。

 

BとCは、50坪×22万円=1100万円で、

Aは、50坪×20万円=1000万円ということですね。

同じ立地でありながら、

約100万円ほど金額に違いが出ますが、

この条件が加わるとしたら、あなたはどちらを選ばれるでしょうか?

 

土地の考え方

 

家は大きな買い物であり、やり直しがきかないこと。

そして100万円という価格差は、

30年や35年といった長期で考えると、

そう大きなものではないと思ってしまうこと。

 

この2つの理由から、出来ることなら

日当たりが良い土地を買いたいと思うのが、

ごく当たり前の気持ちだと思います。

 

しかし、この分譲地の場合、

土地購入に際してもう1つ考えなければいけない重要なポイントがあります。

それは、BとCのお土地は、

道路を挟んだ場所に『マンション』があるということです。

しかも、図面には書いていませんが、

このマンションは、3階建てで共用部分となる通路と玄関が、

全て北面にあります。

つまり、BとCの土地は、

目の前にあるマンションから常に丸見えの環境にあるということなんです。

それゆえ、このBとCに家を建てる場合、

マンションからの視線を遮断する必要があります。

せっかく南からの光をたっぷりと家の中に採り込める土地を

買ったにもかかわらず、です・・・

 

環境を無視して家を設計してしまうと

 

例えば、BやCの土地の良さを活かして、

南に出来るだけ多くの部屋を配置し、

かつその南面に大きな窓をつくってしまったとしたら、

一体どうなるでしょうか?

 

おそらく、その窓に付けたカーテンを、

ほとんど開けることが出来ないままで過ごすではないでしょうか?

そして、なぜか薄暗い部屋で過ごさないといけなくなってしまいます。

あるいは、朝からずっと電気をつけたままで過ごさなくていけなくなってしまいます。

また、この土地でウッドデッキを庭に向かってつくった場合も、

決して使いやすいウッドデッキにはなりません。

マンションの方からだけじゃなく、周囲の方からも常に丸見えになってしまうからです。

 

こんな状況になってしまうのでは、

せっかくより高いお金を出してまでして、

この土地を買った意味がなくなってしまうと言っても過言ではないでしょうか?

 

多くの方が、南道路が一番良い土地だと、

当たり前のように信じ込んでしまっていることと思います。

 

しかし、現実は、南道路は最も設計が難しい土地です。

日当たりが良いがゆえに、

南に部屋や窓をつくらないといけないというバイアスがかかってしまうからです。

 

ですから、単純に日当たりが良さそうだとか、

みんなが良いと言うからという理由でだけで、

南道路の土地を選ばないように気を付けていただければと思います。

 

そして、その土地の環境を見た上で、

どの土地を買うかを決め、かつ、その土地に合わせて家の間取りを考えてもらうようにしていただければと思います。

 

では、次回は、

この分譲地のAの場合、

どのような家を建てるべきなのか?

について、お伝えしていこうと思います。

 

それでは、、、

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